省エネルギー「マイナス10%運動」

1年間で941,640本のペットボトルを削減

サン神戸ウォーターサプライ株式会社
会員名:廣田 和代氏(神戸中央支部)
事業内容:ナチュラルミネラルウォーター
     「神戸奥須磨の水 マロッ」の製造販売
従業員:28名
2007年1月 KEMSステップ1認証取得


環境保全活動に取り組んだきっかけ

創業時から「地域や社会に貢献する」事をコンセプトとしていましたが、具体的に取り組んだきっかけは、KEMS(神戸環境マネジメントシステム)取得を計画されていた会員の方から勧められKEMSの取得に挑戦し認証取得したことです。

KEMS取得は何のため?

最初は、外部評価を高めるために取得をしようと書類だけを整え、紙やガソリンの削減で認証取得の準備を進めていました。しかし、取得の準備をしてい る中で、「KEMSはマネジメントシステムとして機能させ、本来業務に沿っての目標を設定し、業績アップのためのツールにしなければならない」とアドバイ スをされ、ハッと気付かされたのです。当初の計画では実務的な削減ばかりで社員を締め上げてしまい、取り組みが消極的なものになると気付きました。これを きっかけに自社の事業が発展する事とリンク出来るような取り組みが出来ないかと一から計画を立て直していきました。

売上を伸ばす事が環境負荷を減らす

当社は神戸の天然水「マロッ」をリターナブルボトルでお客様に提供をしています。19リットルボトルを1本使用していただくことで、2リットルの使 い捨てペットボトルを9本半削減することになります。今までの様にペットボトルを9本半捨てなくてよくなるのです。これにより、当社の売上を上げる事が環 境負荷を減らすことに直接貢献できる事になります。そして昨年1年間の実績では2リットルペットボトルの941,640本分を削減することを達成したので す。
通常、紙や電力の削減では減らすことばかりで社員にはストレスが掛かってきます。ですが、売上を伸ばす事が環境への負荷を減らすことに直接繋がれば、社員 は前向きに営業も出来ますし、自分たちの仕事に自信を持てるようになります。減らして削減するのではなく、増やして削減するという発想の転換が大きかった です。

CO2削減と経費削減を実現

また、機関誌「マロッ スマイル」を年に4回発行して環境啓蒙活動をしています。これには毎回、KEMSについての記事を掲載し、各ご家庭でもでき る環境改善活動の事例と合わせて、当社がKEMSに取り組んでいる事をアナウンスしています。これにより、お客様にご理解を頂きながら、リターナブルボト ルなどの長寿化による環境負荷の低減と、各ご家庭での身近な環境への取り組みの啓蒙を目指しています。
ガソリンの削減もただ単純に節約するのではなくて、1本あたりの配送時のガソリン消費量を削減するというように取り組んでいます。例えば同じ距離を配送す る際に、今まで100本配送していたところを103本にするように販売戦略を見直したり、配送経路の工夫をしたりしています。特に「eco割引」という サービスでは3本一括納品をすれば1本につき100円の割引です。これはお客様にも割引のメリットがあり喜んで頂いていますが、当社にとっても効率的な配 送が出来るようになり、CO2削減と経費削減を実現出来ました。

KEMSによってPDCAのサイクルが回る

KEMSのポイントは(1)実益(2)社員参加(3)顧客告知だと考えています。実益は先程説明しましたが、全てに共通するのは取り組みが自社の売 上を上げることや、コストを削減することに繋がっていることです。削減だけを目標に消極的に取り組むのではなく、取り組みをいかに自社の実益につなげて積 極的な削減をするかが大切だと思います。これにより社員が売上を上げることで環境改善に貢献できると実感でき、新たな自信と誇りにつながり、積極的に社員 が取り組んでくれています。社員の意識が変わることでお客様にも経費削減のためではなく、環境に優しい業務への協力を積極的にお願いする事が出来るように なり、お客様が協力的パートナーとなっていただけます。
このような仕組みによって社員のモチベーションも上がり、社内が好循環をしています。月例会議でも社員の意識が向上したことにより、積極的な発言や提案が 出てくるようになりました。また、5Sを取り組み始めたのですが、社長が直接指導しなくても従業員自らが自主的に工夫をして5Sに取り組んでくれていま す。
KEMSは分かりやすいマネジメントシステムです。PDCAのサイクルが自社に落とし込みやすいですから環境についてだけではなく社内全体の業務についてもPDCAが回せるような風土に少しずつなってきたのではないでしょうか。

「中小企業家の環境宣言」について

兵庫同友会が発表した「中小企業家の環境宣言」はよい取り組みだと思います。重要なのは会員一人ひとりが簡単なことでも実際に実践していく事だと思 います。KEMSは非常に取り組みやすく、社内の風土改革にも繋がります。もちろん外部評価も上がりますし、コストの削減も出来ますので、環境保全の取り 組みの第一歩として、まだ取得されていない方は是非挑戦されてはいかがでしょうか。